脳とカロリーの関係性
人間の歴史のほとんどの間、カロリーは足りていなかったため、おいしくて脂っこい食べ物を多く食べてエネルギーを貯めてきました。
そのため、カロリーを多く含む食べ物を食べることで、脳からごほうびをもらえる仕組みが進化してきました。
この仕組みにより、人はカロリーの多い食べ物を食べたときにごほうびを感じるようになり、その結果として食欲が増進します。
また、のんびりしているときに気分が良くなるのも、カロリーと関連しています。
人間はカロリーを節約するために、のんびりしている方が良いと考えるように進化してきました。
そのため、のんびりしているときには脳がカロリーを節約しようとし、それによって気分が良くなるのです。
このように、人が食べ物を食べたりのんびりしたりする行動は、進化の過程で身についた生存戦略と判断することができます。
集中力と脳
集中力を高めるためには、運動が役立ちます。
運動によって脳は自身が重要な活動に取り組んでいると認識し、集中力を高めるためのシステムを完璧に設定します。
さらに、運動後の数時間は集中力が高まりますが、朝や午前中に運動することが特に効果的です。
運動を継続することで、集中力が向上し、考える速度が速くなり、集中できる時間が長くなるという効果が期待されます。
フローの状態
「フロー」と呼ばれる精神の状態について述べています。
「フロー」とは、何かに夢中になり、時間や場所を忘れるほど集中力が高まり、今自分が行っていること以外は何も考えない状態のことを指します。
心理学では、このような状態を「フロー」と呼びます。スポーツ選手が「ゾーンに入る」と表現することもあります。
例えば、絵を描くことが好きな人が、絵の具と筆を取り出して描き始めると、すぐに描きたいイメージが浮かびます。
そのイメージにぴったりの色を作り、筆で描いてみたり、スポンジに持ち替えて絵の具をにじませたりします。
その結果、部屋の中が暗くなっていて、いつの間にか夜になっていたと気づくこともあります。
このようなフローの状態に入ることは、非常にすてきな気分であり、集中力が最高に高まるという特徴があります。
集中力とは、その状況や課題に完全に集中し、他のことを考えずに取り組む能力です。
しかし、集中することは簡単ではありません。周囲には常にさまざまな刺激があり、気を散らされることも少なくありません。
たとえば、突然の音や気温の変化、空腹やトイレの需要などがそれに当たります。
更には、スマートフォンからの通知音など、注意をそらす要因が追加されることもあります。
このような状況下で集中するためには、外部の刺激に左右されずに自分の目標や意図に向かって集中できる能力が求められます。
また、集中力は人それぞれ異なるものであり、環境や個人の特性によっても異なります。
一部の人は外部刺激に影響を受けにくい傾向がある一方で、他の人はそれに敏感な場合もあります。
集中力を高めるためには、個々の人に適した環境を整え、外部の刺激を最小限に抑えることが重要です。
また、瞑想や呼吸法などのリラクゼーション技法を用いて心を落ち着かせることも有効です。
そして、継続的な訓練や練習を通じて集中力を向上させることができます。
散歩も脳に効く
散歩は、集中力を向上させるために効果的な方法の1つです。必死に走る必要はありません。
むしろ、長めの散歩が集中力を高める効果があると研究で示されています。
この効果の理由は、散歩が脳の各部分の連携を促進するからかもしれません。
長時間歩くことで、脳の機能が向上し、必要な時にスムーズに連動するようになります。
脳のシステム設定を利用することも重要です。
人間の脳は、サバンナで生活していた頃の生存戦略に由来する構造を持っています。
そのため、状況に応じて最も重要な情報を選択し、脳のシステムを設定する能力があります。
運動することで脳は自分が重要な活動を行っていると感じ、システムを最適な状態に設定します。
その結果、集中力が向上し、絵を描いたり難しい問題を解くなどの活動に集中しやすくなります。
運動は集中力を高めるための有効な方法です。
運動をすると、すぐに集中力が向上し、運動後1時間から数時間集中力が続きます。
また、長期間運動を続けることで、考えるスピードが速くなり、集中力を持続させる時間が長くなることを実感できるでしょう。
運動で集中力を上げる方法
最低 20 分の運動を行う
集中力を高めるためには、最低でも20分間の運動が必要です。この時間を超えるほど効果が高まります。
脈拍が上がる運動を選ぶ
心臓がドキドキするような、脈拍が上がる程度の運動を選びます。これにより、血流が増加し、脳に栄養や酸素が効率よく供給されます。
朝や午前中に運動する
運動後の集中力は数時間しか持続しないため、朝や午前中に運動することを推奨します。これにより、一日の始まりから集中力を高めることができます。
運動を定期的に行うことで、すぐに集中力が向上し、運動後1時間から数時間集中力が続きます。
さらに、長期間運動を続けることで、考えるスピードが速くなり、集中できる時間が長くなると感じるでしょう。
そして、脳が他のことを考えることなく、より集中して活動できるようになります。